スペインの最高峰ワインのひとつ「ピングス」を生み出した偉大なる醸造家「ピーター・シセック氏」の新たなる挑戦「プシーΨ」
スペインの最高峰ワインのひとつ「ピングス」を生み出した偉大なる醸造家「ピーター・シセック氏」の新たなる挑戦「プシーΨ」
「リベラ・デル・デュエロの魂」を表現するために地域一丸となって造り出された作品の凄みを、じっくりと時間をかけて味わっていただきたい一本です!
デンマークで生まれたピーター・シセックはボルドーやカリフォルニアの著名な生産者の元でワイン作りを学んだ後、1990年からスペインのリベラ・デル・ドゥエロにあるアシエンダ・モナステリオで技術指導者を務めました。その間、気候の変化に富み乾燥した土地に魅了され、ピーターは高い品質のワインを作るポテンシャルがリベラ・デル・ドゥエロにはあるという信念を強めていきました。そしてついに、1995年にこの地に「ドミニオ・デ・ピングス」を設立したのです。
この地に残されている素晴らしいティンタ・デル・パイス種(テンプラニーリョ種の地元での呼称)の古木による完璧なテロワールを見つけることに対する彼の情熱が実を結び、ファーストヴィンテージである1995年がリリースされると、「ピングス」はスペインワインで初めて世界のトップに肩を並べるほどの存在になりました。2000年からビオディナミを導入し、2003年には完全に移行。その驚くべき凝縮感、バランス感覚、深遠な余韻の長さには、世界中のワインマニアが舌を巻いています。
「プシー」は、ピーター・シセックが1990年にリベラ・デル・ドゥエロに来てから持ち続けていた強い考えから生まれました。 彼はリベラ・デル・ドゥエロの古い畑には計り知れないポテンシャルがあるにも関わらず、地元農業の技術が乏しいためにその潜在性が生かされていないと常日頃感じていました。ブドウ栽培者たちは量を生産することを重んじ、品質の高いブドウを生産することが軽視されていたのです。
また古木のブドウ樹が減少しつつある(当時たった4000株しか残っていなかった)状況を憂慮し、それらを保護する目的で2006年にピーターはプロジェクトを立ち上げ、地元のブドウ栽培者との協力による第三のワイン、「PSI(プシー)」を作ることを決心しました。ピーターとジェネラル・マネージャーのパブロ・ルビオは、地元生産者に有機農法やビオディナミ農法の知識を与えるだけでなく、質の改善が認められたブドウには、今まで支払われていたより高い金額を出してそれを買い取るなどして農家のモチベーションと意識を高めてきました。
■2018年ヴィンテージ情報■
2018年は「水不足に苦しんだ数年間の後、この年はほぼ完璧なブドウの生育期に恵まれた。冬の終わりに土壌が蓄えている水分量は十分で、生育期の降水量も平均以上、気温も穏やかで特殊な環境によるストレスが無いヴィンテージだった。収穫量も十分に得られ、ワインは力強さと繊細さのバランスが取れたものとなった」とのこと。ちなみにこの2018年は、ファーストラベルとも言えるピングスが「パーカーポイント100点」を獲得しています!
■テクニカル情報■
土壌:様々な石灰分を含む粘土質土壌と砂質土壌
標高:830~920メートル
収量:1ヘクタールあたり40ヘクトリットル以下
収穫:手摘み
ブドウの樹齢:30年以上
発酵:ピジャージュを施しながら30日以上
熟成:ピングスで使用した仏産オーク樽で20~22ヶ月
生産本数:110,000本
ファーストヴィンテージ:2007年
PSI Bodegas-y Vinedos Arnaldo (Dominio de Pingus)
ドミニオ・デ・ピングス プシー
生産地:スペイン リベラ・デル・デュエロ
原産地呼称:D.O Ribera del Duero
ぶどう品種:ティント・デルパイス(テンプラニーリョ) 90%、ガルナッチャ 10%
アルコール度数:14.0%
味わい:赤ワイン 辛口 フルボディ
■2018年ヴィンテージの感想です■
PSI(プシー)はこの2018年で今までに7~8ヴィンテージテイスティングしています。その中でも2016年が一番気に入っていました。でもそれをはるかに上回る味わいがこの2018年です。飲んでいて全くストレスを感じさせないほどの仕上がりです。とてもバランスが良く本当に美味しいのです。全くこの金額のワインではありません。5000円を超える他のワインと比較しても遜色ないほどのレヴェルにあります。 ジェームスサックリング95 ポイント、ワインアドヴォケートで94ポイント付いているからお勧めしているのではなく、実際に飲んでみて少し驚かされたからコメントを書いています。毎日色々なものを飲んでいますが、最近のワインの高騰ぶりは尋常ではなく、昔の感覚からしたらとてもコストパフォーマンス感じさせるものが正直見つけにくくなっています。もう少し円高になって欲しいし、輸送費の今までにないほどの値上がりは勘弁してほしいものです。2022.08.02
■2016年ヴィンテージの感想です■
久しぶりにプシーを飲みました。非常に多くの設備を取り入れた初めてのリリースとは聞いていましたが、これほどの味わいに変化があったことには驚かされました。まず口に含んでみると正直3.000円そこそこのワインとは思えぬほどのアタック、口全体にフワァーと広がりいつまでも至福の時間があり、そしてスルーと喉を通り過ぎていきます。 製造過程において何のストレスも無く、また近年では最高のヴィンテージといわれる2016年の恩恵を十二分に享受できた絶品です。ピーター・シセックの手によるピングスは出始めたころは2~3万円でしたが、現在1本10万円近くの価格を付けています。 当時スペインのワインで1万円超えるものはウニコぐらいと思っていましたが、時代は変化しているなとつくづく感じます。まだまだ知名度の低いピーター・シセックのこのプシーは、はっきり言ってこれは買えるだけ買っておいて全く損は無いと思います。僕も自分用に24本確保しました。ちなみにワインアドヴォケートにてプシーでは最高の93ポイントが付けられています。 2021.03.04
ジェームスサックリング:95 ポイント
DOMINIO DE PINGUS RIBERA DEL DUERO PSI 2018 Thursday, March 31, 2022 CountrySpain RegionCastilla y Leon Vintage2018 Score 95
A rich red with chocolate, ripe fruit, walnuts and spice. Full-bodied and round with ripe tannins and a flavorful finish. Plenty of ripe fruit at the intense finish and lots of old-vine character with bark and wet-earth undertones. Real deal. Drink or hold.
ワインアドヴォケイト:94 ポイント
Rating 94 Release Price $32 Drink Date 2020 - 2026 Reviewed by Luis Gutierrez Issue Date 1st Jul 2021 Source Issue 255 End of June 2021, The Wine Advocate
I had already tasted the unbottled 2018 PSI, which saw a jump in quality after they got a new winery where they had much better working conditions. This wine is produced with purchased grapes from 200 hectares in around 750 plots and 20 different villages throughout Ribera del Duero (they now rent and work 50 hectares of these vineyards themselves). In 2018, they were able to use some 12% Garnacha and 2% other grapes, including whites that are found intermixed with the Tinta del Pais/Tempranillo in the old vineyards. Garnacha adds freshness, and the wine shows it-the character of the grape comes through in the blend. It fermented with indigenous yeasts and matured mostly in 5,000-liter and 10,000-liter oak vats, but 20% of the volume aged in used French barriques for 18 months. The color is quite light (relatively speaking), bright and lively, the nose perfumed, floral and elegant, like no PSI before. The palate is medium-bodied, with fine tannins, and it feels terribly balanced and beautifully textured. It's elegant more than powerful but full of energy. This is without a doubt the finest PSI to date. Viva Garnacha! 360,000 bottles produced. It was bottled in June 2020.
VINOUS:95 ポイント
93pts Drinking Window 2023 - 2031 From: The Vast Bounty of Central Spain (Feb 2021)
Inky ruby. Highly perfumed cherry and dark berry scents are complemented by a suave floral nuance, and a spicy element adds lift. Silky, sharply focused and seamless on the palate, offering intense black and blue fruit flavors that deepen steadily as the wine opens up. Lush yet energetic in style, with solid closing thrust and supple tannins building slowly and adding gentle grip to the floral-driven finish. - By Josh Raynolds on January 2021
毎年、途方も無いスケールの大きさで私たちを驚かせてくれる珠玉のスペインワイン
Ψ PSI Bodegas y / Ψ PSI(プシー)
毎年、途方も無いスケールの大きさで私たちを驚かせてくれる珠玉のスペインワイン
「ピングス」。その造り手であるピーター・シセック氏が、自らのスペインワインユートピア構想を実現すべく立ち上げた「ネオ共同組合」的ヴェンチャープロジェクト、それが「Ψ(PSIプシー)」です。
「Ψ(PSIプシー)」とは、ギリシア語アルファベットにおける23番目の文字で、心理学 (Psychology)、超能力 (Psychic Ability/Power) をあらわす包括的な単語/記号です。リベラ・デル・デュエロの古い畑には計り知れないポテンシャルがあるにも関わらず、地元農業の技術が乏しいためにその潜在性が生かされていないと常に感じていたシセック氏は、リベラ・デル・デュエロの魂(本質)を持ったワインを生み出すべく、共同プロジェクトを立ち上げて地元生産者を巻き込み、より良質で自然に近いブドウを作るための第一歩を踏み出したのです。
「Ψ(PSIプシー)」の主たるコンセプトは、今日使用される多くの最新技術を避け、丁寧な作業で健全なブドウが本来持ちうる味わいを引き出すこと。ジェネラルマネージャーのパブロ・ルビオ氏とシセック氏は、地元生産者に有機農法やビオディナミック農法の知識を与えるだけでなく、質の改善が認められたブドウには、今まで支払われていたより高い金額を出してそれを買いとるなどして農家のモチベーションと意識を高めてきました。
これら農家のネットワークは2009年以降さらに広がりを見せており、新規の栽培家たちがプロジェクトに加わったことで、土壌が多様化し、より深みのあるワインが生まれるようになったといいます。2010年には古い畑を傘下に入れ、別の目的に使われないように保護しているそうです。
シセック氏いわく、「フロール・デ・ピングス」は村名ワイン、「ピングス」はクリュ・ワイン、そしてこちらの「PSI」はリージョナル・ワインとして、氏のヴィジョンに位置づけられているのだとか。
「リベラ・デル・デュエロの魂」を表現するために地域一丸となって造り出された作品の凄みを、じっくりと時間をかけて味わっていただきたい一本です!
デンマークで生まれたピーター・シセックはボルドーやカリフォルニアの著名な生産者の元でワイン作りを学んだ後、1990年からスペインのリベラ・デル・ドゥエロにあるアシエンダ・モナステリオで技術指導者を務めました。その間、気候の変化に富み乾燥した土地に魅了され、ピーターは高い品質のワインを作るポテンシャルがリベラ・デル・ドゥエロにはあるという信念を強めていきました。そしてついに、1995年にこの地に「ドミニオ・デ・ピングス」を設立したのです。
この地に残されている素晴らしいティンタ・デル・パイス種(テンプラニーリョ種の地元での呼称)の古木による完璧なテロワールを見つけることに対する彼の情熱が実を結び、ファーストヴィンテージである1995年がリリースされると、「ピングス」はスペインワインで初めて世界のトップに肩を並べるほどの存在になりました。2000年からビオディナミを導入し、2003年には完全に移行。その驚くべき凝縮感、バランス感覚、深遠な余韻の長さには、世界中のワインマニアが舌を巻いています。
「プシー」は、ピーター・シセックが1990年にリベラ・デル・ドゥエロに来てから持ち続けていた強い考えから生まれました。 彼はリベラ・デル・ドゥエロの古い畑には計り知れないポテンシャルがあるにも関わらず、地元農業の技術が乏しいためにその潜在性が生かされていないと常日頃感じていました。ブドウ栽培者たちは量を生産することを重んじ、品質の高いブドウを生産することが軽視されていたのです。
また古木のブドウ樹が減少しつつある(当時たった4000株しか残っていなかった)状況を憂慮し、それらを保護する目的で2006年にピーターはプロジェクトを立ち上げ、地元のブドウ栽培者との協力による第三のワイン、「PSI(プシー)」を作ることを決心しました。ピーターとジェネラル・マネージャーのパブロ・ルビオは、地元生産者に有機農法やビオディナミ農法の知識を与えるだけでなく、質の改善が認められたブドウには、今まで支払われていたより高い金額を出してそれを買い取るなどして農家のモチベーションと意識を高めてきました。
■2018年ヴィンテージ情報■
2018年は「水不足に苦しんだ数年間の後、この年はほぼ完璧なブドウの生育期に恵まれた。冬の終わりに土壌が蓄えている水分量は十分で、生育期の降水量も平均以上、気温も穏やかで特殊な環境によるストレスが無いヴィンテージだった。収穫量も十分に得られ、ワインは力強さと繊細さのバランスが取れたものとなった」とのこと。ちなみにこの2018年は、ファーストラベルとも言えるピングスが「パーカーポイント100点」を獲得しています!
■テクニカル情報■
土壌:様々な石灰分を含む粘土質土壌と砂質土壌
標高:830~920メートル
収量:1ヘクタールあたり40ヘクトリットル以下
収穫:手摘み
ブドウの樹齢:30年以上
発酵:ピジャージュを施しながら30日以上
熟成:ピングスで使用した仏産オーク樽で20~22ヶ月
生産本数:110,000本
ファーストヴィンテージ:2007年
PSI Bodegas-y Vinedos Arnaldo (Dominio de Pingus)
ドミニオ・デ・ピングス プシー
生産地:スペイン リベラ・デル・デュエロ
原産地呼称:D.O Ribera del Duero
ぶどう品種:ティント・デルパイス(テンプラニーリョ) 90%、ガルナッチャ 10%
アルコール度数:14.0%
味わい:赤ワイン 辛口 フルボディ
■2018年ヴィンテージの感想です■
PSI(プシー)はこの2018年で今までに7~8ヴィンテージテイスティングしています。その中でも2016年が一番気に入っていました。でもそれをはるかに上回る味わいがこの2018年です。飲んでいて全くストレスを感じさせないほどの仕上がりです。とてもバランスが良く本当に美味しいのです。全くこの金額のワインではありません。5000円を超える他のワインと比較しても遜色ないほどのレヴェルにあります。 ジェームスサックリング95 ポイント、ワインアドヴォケートで94ポイント付いているからお勧めしているのではなく、実際に飲んでみて少し驚かされたからコメントを書いています。毎日色々なものを飲んでいますが、最近のワインの高騰ぶりは尋常ではなく、昔の感覚からしたらとてもコストパフォーマンス感じさせるものが正直見つけにくくなっています。もう少し円高になって欲しいし、輸送費の今までにないほどの値上がりは勘弁してほしいものです。2022.08.02
■2016年ヴィンテージの感想です■
久しぶりにプシーを飲みました。非常に多くの設備を取り入れた初めてのリリースとは聞いていましたが、これほどの味わいに変化があったことには驚かされました。まず口に含んでみると正直3.000円そこそこのワインとは思えぬほどのアタック、口全体にフワァーと広がりいつまでも至福の時間があり、そしてスルーと喉を通り過ぎていきます。 製造過程において何のストレスも無く、また近年では最高のヴィンテージといわれる2016年の恩恵を十二分に享受できた絶品です。ピーター・シセックの手によるピングスは出始めたころは2~3万円でしたが、現在1本10万円近くの価格を付けています。 当時スペインのワインで1万円超えるものはウニコぐらいと思っていましたが、時代は変化しているなとつくづく感じます。まだまだ知名度の低いピーター・シセックのこのプシーは、はっきり言ってこれは買えるだけ買っておいて全く損は無いと思います。僕も自分用に24本確保しました。ちなみにワインアドヴォケートにてプシーでは最高の93ポイントが付けられています。 2021.03.04
ジェームスサックリング:95 ポイント
DOMINIO DE PINGUS RIBERA DEL DUERO PSI 2018 Thursday, March 31, 2022 CountrySpain RegionCastilla y Leon Vintage2018 Score 95
A rich red with chocolate, ripe fruit, walnuts and spice. Full-bodied and round with ripe tannins and a flavorful finish. Plenty of ripe fruit at the intense finish and lots of old-vine character with bark and wet-earth undertones. Real deal. Drink or hold.
ワインアドヴォケイト:94 ポイント
Rating 94 Release Price $32 Drink Date 2020 - 2026 Reviewed by Luis Gutierrez Issue Date 1st Jul 2021 Source Issue 255 End of June 2021, The Wine Advocate
I had already tasted the unbottled 2018 PSI, which saw a jump in quality after they got a new winery where they had much better working conditions. This wine is produced with purchased grapes from 200 hectares in around 750 plots and 20 different villages throughout Ribera del Duero (they now rent and work 50 hectares of these vineyards themselves). In 2018, they were able to use some 12% Garnacha and 2% other grapes, including whites that are found intermixed with the Tinta del Pais/Tempranillo in the old vineyards. Garnacha adds freshness, and the wine shows it-the character of the grape comes through in the blend. It fermented with indigenous yeasts and matured mostly in 5,000-liter and 10,000-liter oak vats, but 20% of the volume aged in used French barriques for 18 months. The color is quite light (relatively speaking), bright and lively, the nose perfumed, floral and elegant, like no PSI before. The palate is medium-bodied, with fine tannins, and it feels terribly balanced and beautifully textured. It's elegant more than powerful but full of energy. This is without a doubt the finest PSI to date. Viva Garnacha! 360,000 bottles produced. It was bottled in June 2020.
VINOUS:95 ポイント
93pts Drinking Window 2023 - 2031 From: The Vast Bounty of Central Spain (Feb 2021)
Inky ruby. Highly perfumed cherry and dark berry scents are complemented by a suave floral nuance, and a spicy element adds lift. Silky, sharply focused and seamless on the palate, offering intense black and blue fruit flavors that deepen steadily as the wine opens up. Lush yet energetic in style, with solid closing thrust and supple tannins building slowly and adding gentle grip to the floral-driven finish. - By Josh Raynolds on January 2021