1892年創業。
現在は6代目の松崎祐行氏が当主を務める。
6代目の船出は多難で東日本大震災での被災、杜氏の病などが重なり、蔵に戻った矢先に酒造りの重責を担う事となった。
そんな中、福島県の清酒アカデミーで酒造技術を学び同世代の造り手達と切磋琢磨しながら、酒だけではなく人と人との関わりを手さぐりで学んだ。
支えてくれた人たちを醸した酒で喜ばせたいという想いで造りを行う。
近年の品質の向上は目覚ましく、全国新酒鑑評会をはじめサケコンペティションなどでも高い評価を受けている。
福島県の酒造好適米「夢の香」にこだわり、福島流吟醸マニュアルを元に、麹造りは突き破精や醪の温度管理を徹底、米の甘み、旨味を出しつつも、溶けすぎて雑味が出るのを防いでいる。
また、瓶詰後のしっかりとした冷蔵管理でフレッシュさを保った味わいとなっている。
新しい取り組みとして、雄町や山田錦など、今まで使ってこなかった酒米を使用し、「廣戸川らしい、でもいつもとは違う美味しさ」を目指している。

｢SAKE COMPETITION 2016｣において、純米酒部門で金賞を獲得。
横浜君嶋屋でも人気の高い1本です。
 
上立ち香は上品で、メロンやバナナのような穏やかな香りを感じます。
口に含むと、柔らかい味わいながら、旨みが口中にじんわりと広がっていきます。
独特の酸とのバランスも良くシャープさとふくよかさが見事に融合しています。
冷やで飲んでも、ぬる燗や熱燗にしても良し。
コストパフォーマンスの非常に高い食中酒です。