和装にも洋装にも合う和風の洋日傘をさしたいというお客様からのご要望を元に企画・デザインした日吉屋オリジナルの和風洋傘（日傘）「ぱらそる」です。
涼しげな麻の生地を天然の柿渋（かきしぶ）で染め上げました。
伝統的な柿渋染の特徴である、独自の暗めのベージュ色、いわゆる柿渋色で染上げた日傘は、日光に当たる程に柿渋の特性として色が濃くなっていきます。

柿渋で染めた生地の上に、手描き友禅でトンボの絵柄を描き出しています。
手作りの味わいが感じられる和風洋傘は着物と合わせても、また普段着の洋服と合わせても夏のお出かけを涼しげに演出します。

※日よけとしてご利用頂けますが、UV加工は施されておりませんので予めご了承ください。

柿渋は古くから竹、紙、布、等の補強材・防腐剤として利用されてきました。
和傘の製作にも長年使用してきており、和紙の強化、防水、防虫効果があり、独特の渋い色合いの変化が楽しめます。
本製品に使われている柿渋は精製された無臭柿渋ですので、昔の柿渋のような強い臭いはありません。
柿渋染めは天然染料で抗菌性にも優れており、使い込むほどに色合いが変化していきますので、自分だけの1本になります。

カラーは２種類。
伝統的な柿渋色の「ベージュ」と鉄媒染した「グレー」があります。

※こちらのカラーは、「グレー」です。

●木製シャフト・木製ハンドル

絵付けは、勝ち虫として縁起の良いとされたトンボを可愛く傘の周囲にあしらった「輪とんぼ」と傘の頂点から渦を巻くように描いた「とんぼ渦」の2種類があります。
お好みの色柄をお選びください。

※写真上段：「とんぼ渦」（左：ベージュ、右：グレー）　
※写真下段：「輪とんぼ」（左：ベージュ、右：グレー）

何れの色柄もSTOREE SAISONにてご購入いただけます。

日吉屋の創業は、江戸時代後期に初代当主である墨蔵が京都・五条本覚寺周辺に傘店を構えたことに始まります。
その後上京区東西町に移転した後、二代目与三次郎の代に皇女ゆかりの尼寺として知られる百々御所（宝鏡寺）の門前に店舗を構え、以来三代目伊三郎、四代目江美子と百数十年にわたり和傘を作り続けてきました。
今では京都で唯一残る和傘製造元になってしまいましたが、五代目耕太郎を筆頭に伝統の技を受け継ぎ、老舗の看板を守り続けています。

■伝統は革新の連続
京和傘を五代160年以上継承する日吉屋では、現在でも番傘、蛇の目傘、野点傘等の和傘の制作や、寺社仏閣、伝統行事等に使う各種和傘の修復も行っています。
伝統を守りながら新たな挑戦を続け、デザイン照明やインテリアの領域にも進出し、自然素材や伝統技術の持つ美しさを現代の生活の中で感じられる商品や空間のご提案を続けております。
また、国内のみならず海外事業にも取り組み、15カ国以上に展開して来たノウハウやネットワークを活かし、伝統産業や中小企業のデザイン経営に関するコンサルティングや地域ブランドのプロデュース、海外展開支援等を行って来ました。
近年は各地方で自ら地元企業や地域をプロデュース出来る人材育成事業等もに取り組み、デザイン経営の考え方を取り入れた独自の「Next Market-in ネクスト・マーケットイン」と呼ぶマーケティングメソッドを推奨し、持続可能な地域産業振興の支援に取り組んでいます。
我々の生活する日本の歴史や文化の価値を現代のグローバル社会に合わせて再定義し、「伝統は革新の連続　Tradition is Continuing Innovation」の理念の元、伝統の継承と工芸の発展に貢献したいと願っております。

※日吉屋の開発ストーリーは、動画（最下部）でご覧いただけます。