MONKEY MOUNTAINブリュワリーのオーナー兼醸造家のダレン・エーバーグ氏は、クラフトビール造りが盛んな米国オレゴン州の海岸・森林・高い山等自然豊かな魅力的なエリアで育ちました。大学の工学部を卒業し半導体エンジニアとしてのキャリアをスタートさせた後、色々な醸造所を訪れて風味の異なるビールを楽しむうちに「いつかは自分もクラフトビールの店を持ちたい」と思うようになります。独学で約20年に亘りオリジナルビールを造り続けましたが、2007年に日本に移住することになり、法律上醸造を続けることができなくなってしまいました。そこで、ビール醸造免許の取得を目指して更に10年間クラフトビールについて学び、遂に免許を取得。ダレンさんは、晴れて半導体技術者からビール醸造家へと転身したのです。そして、2019年2月に、大分市府内町の水が流れるきれいな公園の前の、壁面に大きなアート作品が描かれたビルの中に醸造所をオープン。大分県の水は清廉でビール作りに適しているのと、海の幸、山の幸に恵まれて美味しい食べ物も多い地であることが決め手だったとのことです。
 

MONKEY MOUNTAINブリュワリーではイーストを自分たちで培養し、醸造所が小さい為1回に付き100～120Lの少量のビールを丁寧に醸造しています。その醸造システムは、「ホットリカータンク」「マッシュタン」「ボイルケトル」という3つの設備で構成されます。
まずホットリカータンクを使ってお湯を沸かし、マッシュタンの中で大麦麦芽とお湯を混ぜることで麦芽に含まれるデンプンを糖に変えてビールの素となる麦汁を造っていきます。その後、穀物から分離されるワートと呼ばれる液体をボイルケトルに移して、煮沸しながらホップを加えていくのです。煮沸を終えた後麦汁は適温25度以下まで冷却させて発酵タンクに移します。発酵タンクに移し終えたら酵母を加え、一定の温度22度で7～14日かけてじっくり発酵させていきます。発酵終了後、樽に麦汁を移して炭酸を加え、再び14日かけてゆっくり冷やしていくのです。こうした工程を経てやっとMONKEY MOUNTAINビールが完成します。
 

MONKEY MOUNTAINブリュワリーは15坪の小さな醸造所ですが、ダレン氏とスタッフが思いを込めて造ったクラフトビールによって、沢山の人々が出会い、繋がりが広がっています。社名と商品名のMONKEY MOUNTAINと可愛いらしい猿のブランドロゴは、お猿の山として全国的にも有名な大分市の高崎山のお猿さんをモチーフとしました。このお猿の山の様に更に多くの人にMONKEY MOUNTAINクラフトビールの魅力を知ってもらい、この街をもっともっと活気溢れる場所にすることがダレン氏の夢なのです。