慶応岩年（1865年）に、現在の神奈川県開成町に誕生した伝統ある酒蔵です。1980年に一時自家醸造を中断したものの、2018年に地方創世のまちづくりの一環として復活を遂げました。 開成町の美しい自然や豊富な資源を活かし、伝統文化である醸造技術を駆使した日本酒で飲む人を幸せにしたい。その思いを形にするため、「全量小仕込」「丹沢水系の新装置加水を仕込み水」「和釜の蒸気理論の甑による蒸米技術」「箱麹法による丁寧な製麹」これら4つにこだわって酒造りにいそしんでいます。
米、酵母、地域の特産物など、様々な要素に注目して造られる日本酒は近年注目を集めており、世界の日本酒品評会でも評価されています。

ずっと眺めていたくなる広々とした風景。何度も噛みしめたくなる遠い記憶。そんなイメージにも似た、綺麗で透明感のある王道の酒に仕上げられた一本です。日本酒になる前段階の醪(もろみ)が、低温で発酵させると綺麗な酒に仕上がる性質を利用しています。
本来であれば酵母にとって低温は過酷な環境です。しかし、このお酒に使用された熊本酵母(KA-1)は醪最高温度10℃という低温でもしっかりと発酵力を維持。酒米に使用された雄町米も低温下できちんと溶けて、味わいをしっかりと出してくれています。
米と酵母、水の力を信じた酒造りの結果生まれた一本。軽快ながら味わい深い「はるばる」をぜひお楽しみください。

香りは軽やかで、ラムネを思わせる爽快感が特徴です。
口当たりはスッキリとしていますが、口に含むうちに深く芯のある旨味と甘みが優しく広がります。程よい酸のおかげで、後口のキレも良くスルスルと飲める絶妙なバランスに仕上がっています。
おススメの温度帯は冷や。清涼感のある味わいと同時に、昔を思い出す懐かしさも感じられます。
白身魚の刺身や豆腐料理、冷たい茶碗蒸し等、繊細な和食と合わせると抜群の相性を発揮します。